更年期障害の症例
更年期障害の症例をご紹介いたします。
1例:48歳、更年期によるうつ状態の症例
旦那さんの癌手術で心配があり、眠れない、体がだるい、やる気がない、不安、落ち着かないとのことで来られた48歳の女性です。
状態は、足先が冷たい、体は全体的に暖かい。 不安、眠れない、やる気がない、疲れやすいなど (更年期によるうつ状態)
脈は沈んでいて弱く、脾虚肝実証の証を立てました。
不安、眠れないのが主訴でしたので、その改善と、更年期に伴ううつ症状に陥らないように治療をしました。
三日に一度の通院で、三焦経や胃経など適宜用い、証は腎虚や脾虚に換えながら続けた結果、12回あたりから不安が少なく、眠れるようになってきました。15回で症状がなくなりましたので、終了としました。
2例:59歳、湿疹/便秘/足の浮腫みなど更年期障害の症例
59歳の女性、指股や先に湿疹が出来やすい。汗をかきにくく喉が常に引っかかる。足の浮腫み、指の湿疹汗が出にくいを強く訴えてこられました。
体の状態は、脉は沈んでいて遅く、弱い。頚から上半身は汗をかいている。足が冷たくむくんでいる。みぎなそぶにキョロ所見。 湿疹/便秘/足の浮腫み/汗をかきにくい/喉がつかえる感じ/更年期障害と診断しました。
治療は、肝虚証で行い、湿疹を抑える曲池、ホルモンのバランスをとる三陰交にお灸を行いました。4回目あたりから、指の湿疹が出来にくくなり、出来てもわりと直ぐ治るようになってきました。
証は腎虚や肝虚などその都度換えて行い、喉の痞える感じと指の湿疹は改善され、全身状態も良好となりました。
3例:50歳、更年期障害の症例
50歳の女性、全身の汗と寒気で、20年前から更年期の治療をしているが、最近特に後頭部頚背中にかけて汗が異状に出る。その後は寒くなる。とのことで来られました。
体の状態は、脉は沈んでいて弱い。手足以外に汗をかいている。左ナソ部にキョロ所見。 異状発汗/寒気/口が渇く/前頭部の痛み/更年期障害と診断しました。
異常に汗をかくということで、水分代謝が悪く、それを上げるため、治療を行い、証は腎虚もしくは肺虚で、湿眠、湧泉、水泉などを適宜用いてお灸を行いました。
結果、7回目ころより、異常発汗は治まり、上せ症状は改善しました。