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陰陽のお話2

陰陽と人の体と病気

皆さんこんにちは。先回は陰陽の大まかな考え方と性質についてお話しました。

今回はその陰陽を、人の体に当てはめたときと、病気に当てはめたときの考え方をご説明いたします。

まず、陽ですが、「積極的・熱性・動きやすい」ということになります。陰では、「消極的・寒性・動きにくい」という対比が出来ます。

これを病気に当てはめますと、陽の病気は「最近症状が出て、これは炎症も含めますが熱があるもので、あちこちに移動しやすいもの」です。「インフルエンザ」などはまさに陽の病気ですね。

それに対して、陰の病気は、「以前から症状があり、冷えや寒さを感じるもので、どちらかというと症状が特定できるもの」です。足の冷え、肩凝り、慢性の腰痛などはこれに当てはまります。

症状で対比してみますと、

  • 痛みは陽、痺れは陰
  • 熱は陽、冷えは陰
  • 頭痛は陽、足の冷えは陰
  • 皮膚の病気は陽、内臓の病気は陰
  • 激しいものは陽、慢性的なものは陰
  • 激痛は陽、鈍痛は陰

などということになります。しかし、はっきりしたものばかりではなく、痛みであっても、痺れを伴うものは陽中の陰ということになります。

皮膚の病気でも痒みがあり、それが特に暖まったり、夜寝るときに出てくるようなものであれば、陽中の陰ということになります。

逆に、夜寝付きが悪いというようなものは、本来の陰陽関係が崩れているもので、眠る行為そのものは、陰でありますが、眠れないなどは陰中の陽ということになります。

足が冷えるが、よく顔が熱くなるなどは、性質から言えば、陰の病気ですが、汗が出てくるようなものは、陽ということになり、陰中の陽病という事になります。

治療的には、陽の病気は比較的治りやすく回復も早いですが、又同じような症状になりやすいものです。

それに対して、陰の病気は治りにくく、回復力も遅いため、時間がかかりますが、一度治ってしまうと、直ぐ再発することは少ないようです。

つまり、急性の腰痛(ぎっくり腰)のようなものは、激痛で動かすことも出来ませんが、治療をすると、3、4回で取れてくるものです。しかし、たびたび起こす人がいて「ぎっくり腰は、癖になりますか?」などと言われます。

それに対して、50肩やリウマチなどは、動作によって痛みがあったり、どこが痛いか分からないけれど鈍痛があるなどで場所が特定できないようなものは、何回も治療をしてもなかなか好転せず、数ヶ月もかかりますが、一度よくなってくれれば、同じ場所が又悪くなってくることはあまりないようです。

このように病気や症状にも陰と陽があり、その中にもさらに陰陽があることをご理解していただくためにご紹介しました。

今回はこれで終わりますが、次回から、もう一つの大きな柱である五行についてご説明をしていきたいと思います。


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